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Thursday, January 23, 2014

マンションに現状回復可能なつっぱり棚完成

新しいマンションに棚が一つできました。「つっぱりだな」といっても100均DIYでよくあるトイレの上の方につけるような簡易的なものではなく、マンションの構造材に上下に突っ張ることで原状回復が可能なまま、作り付けのような強度を出しています。
 
注意:構造材がない場所に突っ張ると壁紙の剥離、壁の変形など大変なことになるので、構造材があることをハンマーで叩くなどして調べて下さい。また、力を分散させるように床には厚めの板を敷くなどして下さい。
 
完成品。すでに生活感が溢れてしまっています。

デザインコンセプト

デザインする前に、「低い棚」も検討しました。低い棚だと圧迫感が少なくなりますが、縦方向のスペースが無駄になってしまいます。今回は部屋のスミだけに置き、圧迫感をできるだけ減らしながら収納性を上げる、というコンセプトでデザインしました。

  1. ホームセンターの1x4 と OSB 板と少々の金具だけで作れる。工具は自分で作った穴あけ用ジグとドリルドライバ。
  2. 後ろ板を部分的につけることで、壁紙を活かし、圧迫感を減らす。
  3. A4の書類やパソコンが入るような厚さ
  4. 棚板にだけニスを塗る。

Sketchup で適当に書いたデザインです。背板を交互に入れることによって、ある程度の歪み強度を持たせながら壁紙を残しています。

Sketchup で適当に設計し、材料のサイズをメモする

材料と価格

  • 1x4材 10ft 6本/ 2400 円ぐらい
  • OSB 棚板 t9、2枚、背板用/ 2360 円ぐらい
  • アジャスター3本+フランジナット、コーススレッド、ゴム等 / 1000円
  • ニス 1000円
全部で6500円ぐらい、時間は2日ぐらいかかりました。アジャスター等は monotaro.com でまとめて買うとお得です。1x4 材とOSBはやはり送料の関係で自分で軽トラを運転して持って帰ってきました。

ラフな作り方

作り方は本当に簡単で、1x4 に大きめの穴(スレッドが通るもの)を開け、棚板に小さめの下穴を空ける。後はドライバでどんどんつないでいくだけ。
 
まっすぐきっちり穴を開けるには、ポンチを打って、ドリルガイドを使うといいです。これをやるとやらないとでは全く違います。
 

棚板のOSBにはアサヒペンのウレタンニス(ウォルナット)を二度塗りしました。
 
これだけではグラグラで、全く棚として機能しそうにありません。そこで、マンションの構造材を利用してつっぱります。
上に3箇所、突っ張る。ここは鉄筋なのである程度強く突っ張ってもOK
 

つっぱりは、「アジャスター」と呼ばれる道具を使います。これは、長ネジに台座がついているものです。
 
まず、1x4の端面にアジャスターの経と同じM8の穴を開けます。そしてフランジナットを予めつけたアジャスターを差し込みます。準備はこれだけで、あとはフランジナットを回し締め付けていけば完了です。
 
rect2985
 

自作のメリット

自分で作ることで、ある程度好きなデザインにできます。また今回は構造材が出ている最近の「壁の中も部屋に拡張した」マンションだったため、それを利用してかなり強い棚を作ることが出来ました。

最近IKEAの台頭により、自作の金銭的なメリットは減ってきていると思います。例えば IKEA の KALLAX というシリーズはカラーバリエーション、価格、デザイン、どれも魅力的です。

なので、昔のような「自分でやったほうが安い」だけでは上記の量産品には勝てないのかな、と思います。買ったほうがいいものにできるのだったら、作る意味がありません。

やはりDIYでやる意味は「オーダーメイドで、自分の考えにあったものを作れる」「その場の状況に応じて対応できる」というところになってくるのでしょう。そのためには、ある程度のデザイン能力と、実際にものを作る力、時間が必要になります。

幸いなことに、いろんな人の作例や、情報は集めやすい時代になりました。作り方を共有する Instructable のようなサイト、コミュニティがもっと広まってほしいと思います。

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