軽くて、長いラック
今回の作品では、アルミパイプにプラスチックのラック(平ギア)を接着しています。長さは50cmです。特徴は「長くて軽い」で強度はあまり強くありません。ネットを見る限りは、こんなラックは見たことがありません。
アルミパイプは、一般的に手に入る中では安くて強度が強く、軽い素材です。コレより強くて軽いものを・・となるとおそらくカーボンファイバーになりますが、一般的にあまり細いパイプと言うのはありませんし、逆に良くしなるため(釣り竿等)、今の目的には合致しないと判断しました。
今の目的、とはつまり「軽いものを横に突き出す」というものです。
接着剤
接着剤はクロロプレン系のG17という一般的なものを最終的に選びました。最初はアクリル系の瞬間接着剤で留めていたが、衝撃に弱く、何回か動かしていると、すぐに剥がれてきてしまいました。
ゴム系なら衝撃には強いですし、アクリル、アルミのどちらにも付きます。アルミはあまりつく接着剤がなく、試行錯誤の末、ゴム系に落ち着きました。
色々試した結果。アクリル系の瞬間接着剤は100均にあふれていますが、粘度が少ないドロップタイプのものが浸透性がよくておすすめです。
「スーパー多用途」は入り口で固まりやすいため使いにくい印象。またベトついて、はみ出た分を拭き取りにくいです。
アクリルの板を切り出したものと、MDFで治具を作り、並行をだしながら圧着します
治具は、ラックの厚さだけ以下のように凹ませてあり、この部分にラックをセットしてアルミパイプに押し付けます。
最後に、ラックの繋ぎ目を少し削って完成です。
アルミパイプ
パイプを使った理由は4つ。中にLED用のケーブルを通せる。安い。たわまない。加工が簡単。
中に、アノードとRGB合わせて4本のケーブルを合わせ自作ケーブルが中を通っています。少し話はずれますが、WS2801b 等を使う場合でも、ケーブルは4本ですむので便利です。
丸パイプの理由は、四角パイプパイプよりも軽く、安いから。また太さについては、軽ければ軽いほど摩擦は小さいのですが、横に突き出すためにはある程度の強度は必要です。トレードオフの結果、1本180円程度の6mm径のものにしました。金属の価格は円安の影響で年々上がっているらしいです。
アルミパイプの表面は、アルマイト加工されています。上のように、ドリルの先にパイプをかませ、車用のコンパウンドで磨きました。コレで摩擦が小さくなります。同様に、ドリルの先端につけた状態でパイプカッターを使うと、簡単にきれます。
ラックの削りだし
強さと軽さと機能と、価格を求めるとどうしてもパイプとラックは素材を違うものにする必要があります。アルミでラックを作るのは難しいですし、プラスチックのパイプは強度が弱い。
削り出しの様子
プロトタイプでは、50cm必要なところに、20cmのラックしか削れなかったために、1本のアルミ棒に並べて配置する必要がありました。。そのために切れ目のところで引っかかる等の不具合があり、コレは上に書いたように継ぎ目を削ることで緩和しています。
ラックを1本もので切削もしくはレーザーカッターで切り出せば、接着自体はそれほど難しくないと思います。
改善案
問題は、円形のアルミパイプに、平面のラックを接着していることです。
なので、接着する部分のだけアルミを平たく削ってやれば、接着は安定します。この加工は、それほど難しくなく、アルミパイプの一部分をはみ出させた治具を作り、上からヤスリで削ってやれば出来そうです。
しかし今度は高さがバラバラになるのが問題になります。CNCで削ればある程度均一化はできますが、そこまでやる必要があるのかどうか・・・ゴム系の接着剤で十分かもしれません。
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