従来の距離測定機構とZigbee都の違い
Zigbee で注目されているのは、「任意の二点間の距離を測る最もコンパクトな方法」です。
ここで言う「二点」とは、従来は予め位置が分かっている必要がありました。例えば、現在コモディティ化している距測センサの場合、相手の方向に音波なり赤外線なりを当てなければなりませんでした。
これは本質的に Kinect でも同様で、深度画像がとれても、「そこに何があるか」というのは別の問題でした。例えば、画像マーカーなどを用いて特定する必要がありました。
Zigbee, iBeacon 等は、それらのモジュール間の距離を直接測定します。また、Kinect と違い、電波ですから360度全方位が有効範囲に入ります。少しぐらい遮蔽物があっても貫通します。
以下では、iBeacon と Zigbee の違いを見てみます。
iBeacon の精度
Clinton Freeman は、簡単な実験でグラフをだしています。これによると、距離はだいたい20—30%程度とかなり大きいようです。
iBeacon を加速度センサと組み合わせて精度を上げることは可能です。iPhoneを振り回せば、沢山ビーコンがあるのと同じことになりますが、こういうライブラリはまだ無いようです。
はっきり言って iBeaconは精度が悪すぎて、いろいろな人が出している多くのアイデアの実現は難しいのではないかと感じています。例えば、アパレルショップなどで隣同士に置かれた靴の距離は15cm程でしょう。この距離でも20-30%の誤差はでますから、結局アイテムのビーコンを読むためには iphoneを近づけなくてはなりません。
これだったら (iPhoneに搭載されている、という条件を除き) RFID とかわりません。マーケティングの観点からいうと、「かざしてね」というイベント性の高いものは、うまく使えばプロモーションに使えます。自動的に位置が分かる、ということが必ずメリットになるわけではありません。
ATMEL at86rf233
去年出た、おそらく世界ではじめてZigbeeの距離測定機能を安価に実装したチップです。あるレビューでの距離測定テストでは、iBeaconとくらべかなり正確な位置が測定できることがわかります。
チップは$6程度、モジュールが $40 程度で売っているようです。これなら iBeaconとそれほどかわらないですから、新しく何かを開発したいならこちらを使うのがいいでしょう。今のところ DigiKey で販売されているのを確認しました。
数年後には Android にも搭載されるとおもいます。無線機器の価格は、強度に比例するようなところがあるので、ATMEL のモジュールもクローンが$15ぐらいででてきそうな気がします。コアのチップはすでに$5,6になっているんで、それなりのプロセスがあれば大量生産は容易でしょう。
早速買ってみて試してみたいと思います。
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